何もかも憂鬱な夜に 中村文則
マイノリティな人達の話だ。
ホームランもヒットない。
普通に観客として外野席に入ることで幸福というレベル感だ。
作品の素晴らしさと世の中の需要はリンクしないという文があり、解説で又吉が言及している。
あとがきでは、筆者が、この本を読んでくれた人達に感謝し、共に生きようという。
又吉は、解説の最後で、“中村さんの作品が読める限り生きて行こうと思う”と締める。
逆に、マイノリティはマイノリティ同士で繋がらないと生き抜けないという線もあると思えた。
即ちこれは隙間を埋めてくれるモノに違いはない。また読み返したい。