遮光 中村文則
前のエントリーでも書いたが、中村文則の遮光を読んだ。自分の居場所を無くした人の話だと思う。そしてこれは中村文則の主要なテーマとなっているようだ。
ただ中村の書く物語にはとても共感する。生い立ちが違うのに共感できるのは
恐らく、居場所を無くすリスクを誰も常に背負っている現代の不安定さや、ま居場所を無くす人が犯罪を犯す現代というリアリティからだろう。
闇を見ずに光だけを語ることに意味がないと自分は思っているし、闇を知らずに光の範囲だけで思考して主張するようにはなりたくないと思う。
自分はプラス側のハックよりも、マイナス側の気持ちを解る人間になりたい。
ただこれは現代の拡大という思考とは逆目。これを理解して生き抜くだけしかないのかと考えてしまう。
プラスを倍々にするんじゃなくて、マイナスをプラスに変えるような、ちょっとそんなことで考えてみたい。
いまからこれから。